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「……聞いてほしいことがある。もちろん、居候に関してだ」
「正当な理由じゃないなら、追い出してやる」
こっちだって生活しているんだ。いきなり入ってこられて、簡単にオーケーといえるような状態じゃない。
「夏弥君の両親はな……事故で亡くなったんだ」
「は?」
「もともと、夏弥君は日本に帰国する予定だったんだ。だが、帰国する一週間前に、夏弥君の両親は地下鉄の爆破テロに巻き込まれて……俺が会いに行った時には、もう虫の息だったよ」
「…………」
何日か前に、確かにニュースでやっていた。マフィアが数名、捕まっていたな。死者もたくさんいたし、巻き込まれていてもおかしくはない。
「そこでな、祐司が言ったんだ。頼む、君の家に夏弥を置いてやってくれ、とな。」
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