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宿泊施設に到着した。
バスから降りて先生からの諸注意を聞いた後、それぞれの割り当てられた部屋へ向かった。
私は、係の仕事があるので、みんなとは遅れて部屋に入った。
貧乏くじを引いたようだった。布団係という同部屋のみんなの布団の敷き方を指導する役だが、正直、説明を聞いていて、敷き方が細かすぎる。
大して頭に入らぬまま、部屋へ戻った。部屋に入ると、みんな静かで8人いたのだが、大半が一点を向いて硬直している。
私は、近くにいた友人にどうしたのか尋ねると…
「そこから…弦の音が…」
タイミングよく友人が言い終わった時にその音は聞こえた。
「ビィィン…」
ちょうど天井と壁の間辺りから聞こえていた。
私は、部屋にたどり着くまでにボイラー室の前を通っていたので、(部屋は二階、ボイラー室は一階にあるため)
「配管に塵や石が当たるとこういう音がする」
と言って、みんなをなだめた。
まだ霊視も何もしていなかったが、過半数は納得し、安心してくれたようだ。
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