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二人は走っていた。 「何でもっと早くに起こしてくれなかったのー?」 「ボクのせいにするの?起きなかった彩夏が悪いんでしょぅ?」 「うぅ…とにかく、鬼城風紀委員長に見つかる前に校門を……」 「ありゃ~…いるね~」 校門の前には木刀を持った風紀委員長…鬼城刑(キジョウケイ)がいた。 子供も怖がる凛々しい目をしているが、美人で、長い焦げ茶の髪を一つに縛っており、パッと見美青年に見える。 しかし、近場の不良を一人で壊滅させたとか、ヤクザでも敵わないとかいろいろな噂で、みんなからは恐れられている。 ここ、女子高だけどね。 「おい、そこの二人。止まれ!」 「嫌です!」 「なら、致し方無い。」 そう言って木刀を構え、横薙ぎに斬りかかった。 しかし 「なっ!?」 ユキノたちは刑の視界から消えた。 後ろを振り返ると 「ふぅ、危機一髪…」 彩夏を抱えたユキノが校門の上に立っていた。 「ごめんなさい、鬼城先輩」 ユキノは謝ってから、校門を降り、校舎の中へ走っていった。 「この私の一撃がかわされただと… くく、おもしろい…」 どうやらプライドに傷をつけらたようです。
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