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(そうは言っても届けないわけにはいかないしなぁ)
僕は二階にある響兄ちゃんの部屋に行く。
扉を開けると、脱ぎっぱなしの服が床に散らばっていた。
(汚いなぁ)
思わず眉をしかめる。
何気に綺麗好きな戒兄ちゃんが見たら、目くじらをたてて怒りそうだよ……。
僕は床に転がっている服を一ヶ所に纏めつつ前に進む。
机の上に置いてある封筒だけ取って、ダイニングに戻る。
とりあえずパンだけでもかじろうとテーブルに近づくと、メモがあるのに気付いた。
『塔哉へ。
今日は兄ちゃん達、皆出掛けるから、留守番よろしくな。
朝食作っておくから、起きたら食べなさい。
春臣』
(マジで!?)
僕はメモを持ったまま固まった。
兄ちゃん達が居ないんじゃ、絶対スタジオなんて辿り着けないよ!!
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