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「また始まったよ。翔悟の病気が……」
緋月さんが、頭を押さえた。
「はぁ?病気ってなんだよ」
「仕事のことになると見境なくなるとこは一種の病気だろ」
「失礼な!!」
僕の目の前で、二人が言い合いをしている。
なんかよくわからないけど、端から見ると面白い。
「だけど、彼は逸材だと思うぜ」
翔悟さんの視線が、完全に傍観者と化していた僕の方を向いた。
「逸材……?」
「なぁ、塔哉。ちょっと眼鏡を外してみてよ」
「は?」
僕は意味が分からないまま、言われた通りに眼鏡を外した。
二人の視線が、僕に集まり妙に居心地が悪い。
「な?俺の言った通りだろ?」
「確かに……」
緋月さんが納得したように頷いている。
益々、なんのことかわからないんですけど!!
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