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その頃、ダイニングでは――。
「とうとう、塔哉も高校生か」
「兄貴、なんか親父くさいよ。その台詞」
しんみりした春臣(はるおみ)の台詞に、弟達の冷たいツッコミが入る。
「失礼な!でも正直、塔哉は俺達と同じ学校には通わせたくなかったな」
「確かにね」
「あそこは塔哉みたいな純粋な子が行くには、危ない所だからな」
「本当にね。塔哉みたいに外見も綺麗な子なら尚更ね」
兄弟全員が納得したように頷く。
これから塔哉が通うことになる桜花学園。
そこは、知る人ぞ知る魔の巣窟だ……。
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