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「なんで、俺だけそんな変人を見るような目で見るわけ?暁、お前だって、朝のアレわざとだろ?」
「……なんのこと?」
にこっと暁は無邪気な笑みを浮かべて、首を傾げた。
「塔哉をわざと誘っただろ?」
「……」
―瞬、周りの空気が下がった。
暁は絶対に塔哉には見せないような冷たい笑みを浮かべる。
「まぁ、仮にそうだとしても、兄貴達には邪魔はさせないよ。まぁ、塔哉は俺を意識してたから、一番分がいいのは俺だろうけどね。本当に今日の塔哉は真っ赤になって可愛いかったなぁ~」
暁は塔哉のことを語る時だけは、一転して蕩けるような笑みを浮かべた。
「……お前、本当に塔哉以外には容赦ないな」
(綺麗な顔して、コイツが一番くえないな)
微かなため息が、ダイニング中に広がった。
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