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「――もしもし」
掛けた先は、オレの愛しい恋人。
『なんだよ…今日、すぐ戻ってくるんじゃなかったのかよ?』
案の定、不機嫌そうな声が聞こえてくる。もしかして、ずっと待っててくれてた?
「んー…出来なくなっちまった。まだ、帰れない」
こう言えば、獄寺の反応は絞られる。
『は!?ふざけんなよ!こっちがどんだけ…!』
ほら、やっぱり怒ってる。ああ見えて、凄くオレの事考えてくれてんだよな…
「…ホント、ごめん。終わったら、ちゃんと戻るから…」
ホントは、戻れない。オレはここから動けない。
ごめんな…帰れるかもって、期待してたんだけどな…
成功率は、たったの1%。そのたった1%にかけて、必死に闘った。
激闘の末、敵は全滅。だけど…オレ自身も、致命傷を負っちまった…
最期に会いたかった…会いたかったよ、オレ…
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