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「山本…オレが今からそっち行くから…!やっぱり、1%の任務なんて…てめーには…」
行けない。ホントは行けないけど…安心させてやりたかった。
いつまでも近くにいるって、言いたかった…
でも、アイツは…
『大丈夫…幹部が2人も欠けたら、本部が手薄になる…お前は、ツナの右腕。オレはそっちに居てやれないから…お前には、ツナを守る義務があるだろ?』
嗚呼…そうだ、お前はいつでも優しかった。
成功率が50%以下の任務には、絶対オレを行かせなかった。
いつも…優しかった…
「でも…お前…息、荒いぞ…?」
何かあったのかと、不安になる。自分の容態も忘れるくらいに。
目が霞み、息も荒くなってきていることも、忘れるくらいに…
『寒いだけ…こっち、雪降ってるんだ』
言われてから気付く。空を仰ぐと、白い、白い雪が降り注いでいるのが見えた。
なんだか、武と繋がれた気がして、オレは…壁に背中を押しつけたまま、小さく笑みを浮かべた。
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