待ち合わせ

2/5
2人が本棚に入れています
本棚に追加
/24ページ
待ち合わせ場所にたどり着いた秋谷は、その場所の薄気味の悪さに戸惑っていた。 時刻は既に8時をまわっており、相手である秋谷の彼女、関口はいまだに姿をあらわさない。 今日、学校で待ち合わせは決まった。 明日提出のレポートが終わっていなかった秋谷は、関口に『答え合わせ』という名目でノートを借りる事になったのだ。 たまたま今日は授業がなかったので、関口へ電話をかけて待ち合わせなどの指示を受け、今に至る。 それにしても…。 近所だというのにこんな場所があったとは知らなかった。秋谷は周囲を見渡す。 公園内には寂れた雰囲気が漂い、昼間であっても人など近寄りそうにない。頼りない蛍光灯が、途切れ途切れに夜の公園を燈していた。 できれば、早々にこの場を立ち去りたいくらいに不気味な雰囲気が漂う。
/24ページ

最初のコメントを投稿しよう!