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「…口説いてたつもりなんだけど」
「………え」
ぽかんとするわたしに、櫻井君は頭痛がするかのように頭を押さえる。
「あのさ、だから！近藤が、何かして欲しいのかって聞いた時、俺が何て答えたか覚えてるか？」
「いや、その、まあ…」
思い出し、顔が赤くなる。
「しかもその後、その…家に誘っただろ？」
「それ、冗談じゃ…」
「それを、冗談だよね？って聞かれたから、冗談にするつもりは無いって答えたんだよ！」
「な…」
わたしは思わず目を見開く。
つまりは…
………？
「あの…どういう事？」
「お前の事が好きだって言いたいんだよ！」
立ち上がり、顔を真っ赤にして声を張り上げる櫻井君。
…好き？
好きって、わたしの事を！？
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