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「何それ…分からないって、何?」
「直君?」
冷たい声。
驚いて顔を上げれば、わたしを見る直君の目は、強い怒りと苛立ちを表わにしていた。
「どうして?どうして誤魔化そうとするの?櫻井さんの事好きなんでしょ!?」
「…?わ、わたし本当に分からなくて…」
何を怒っているのか分からない。
直君は自分でも怒りを持て余しているように見えた。そして…
冷たく、突き放すような目。
そんな表情、初めて見た…
それが
真っ直ぐわたしに向けられている――
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