あぶれた者はお狐様に縋る

4/7
前へ
/29ページ
次へ
 お盆休み(と言っても俺の場合殆ど休みみたいなものだが)実家に帰省する少し前、8月初めの暑さで鉄も溶けてしまいそうな日、俺は稲荷山の麓にやってきた。  俺自身に気合いを入れる為と、この先にある好奇心を探る為、山を登り始めた。  いくら木陰といえど、盆地である京都の夏は暑い。年々、最高気温を更新して終いに蒼き地球から水がなくなってしまうのではないかと思う。  少ししか登っていないが喉が渇いたので、東屋で一休みする事にした。
/29ページ

最初のコメントを投稿しよう!

10人が本棚に入れています
本棚に追加