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『よぉ。おふくろ。元気か?』
俺は病室に入りひょいっと顔を出して言った。
後ろから陵も付いて来る。
『あぁ、篤に陵…。
ありがとう、来てくれたのね。
来てくれたのは嬉しいけど、今日、私すごい熱があるの……』
『え??!マジで??何度くらい??』
『39℃』
『!!』
『それは高いな……』
兄弟はちょっと顔を出すつもりだったが、偶然、肺炎が酷くなった時で、母親の熱が急激に上がり、
兄弟は帰るに帰れない状況になってしまった。
高熱の為、お茶を飲むのもご飯を食べるのもトイレをするのもしんどくて、全部兄弟の手を借りなくてはならなかった。
『……まさかオムツを換えた子に、自分を支えてくれるなんて、思いもしなかったわ……』
『何言ってんだよ!!おふくろ!!』
陵は呆れた。
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