君に降伏!―2―

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『え!?えっと……あの……っ』 渉が真っ赤になってあたふたしていると、またどこかで別の声が聞こえてきた。 『あーら。随分といいご身分ねぇ』 『なっ……お前は――棗!?』 今度は渉の後ろにダイナマイト、もとい棗が現れる。 棗は女装する時には常に装備している薄茶の長い髪をなびかせて、カツカツとハイヒールの音を鳴らしながらゆっくりとこちらへ歩いて来た。 手には何故かムチとろうそく。 そして全身黒のボンテージスーツだ。 ――SM女王かお前は。 『あんたに彼女なんて100年早いのよ!!』 『は、はぁ!?なんでそんな事言われなきゃなんねぇんだよ!!』 ムチを持った手を腰に当て、棗が見下した口調で言うと、渉はそれを心外だと言うように食ってかかった。 すると今度は――    
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