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コイツは、棗は彼女なんかじゃない!!
俺はもっと普通の恋愛がしたいだけなんだ!!
違うんだ――、違うんだ――!!
「違うんだあぁぁぁぁあっ!!」
叫んだ瞬間、急に現実に戻ったせいで体がビクンと大きく震える。
俺――、今本 渉は気がつくとベットに仰向けに寝た状態で宙に手を伸ばしていた。
「あ……あれ……?」
さっきのはもしかして、夢……だったのだろうか。
(なんだぁ……夢かぁぁ……)
渉が脱力してほぅっと息をはく。
夢だと実感した途端に安堵で力が抜け、渉は宙に伸ばしていた手をパタンと体の脇に落とした。
(そうだよなぁ……SM女王が出て来る時点で有り得ないし)
安心のあまり渉が自然と笑みをこぼす。
これは全て夢なのだ。
アイツが現れるなんて夢のまた夢。
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