君に降伏!―2―

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なんか『しばらくうちに泊まる』とか言っていたけど、あれも全部夢だろう。 (あーあ。疲れてんだなぁ、俺。まだ時間あるし……もうちょっと寝よ) ベットの脇に置いてある時計を見ると、時刻はまだ5時過ぎ。 渉はもぞもぞと寝返りを打つと、また安らかな眠りについた。 だがしかし。 ――ガチャガチャッ、バキッ、ガコンッ。 「……………」 突如聞こえてきた破壊音に渉はばちっと目を開けた。 「なっ……何事だ!?」 渉はベットから飛び起きて、眠気など忘れて部屋の外へと出た。 家の前で工事でもしているのだろうか。 それにしては音が近すぎないだろうか……。 渉が恐る恐る暗い廊下を歩くと、何やら玄関に人影があるのが見えた。 「はー。やっと開いた」    
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