君に降伏!―プロローグ―

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「感謝しなさいよね。ちょっとはサービスしてあげよっかなーと思ってアンタのためにわざわざ着てきたんだから」 「いや……そんなサービスいらんからさっさと帰ってくれないかなぁ……?」 確かに棗は赤いワンピースがよく似合っていた。 胸元にダブルのボタンと、腰にベルトがついている少しレトロな雰囲気のデザインが渉から見てもセンスの良さが見受けられる。 だが一つだけ問題があるということを忘れていないだろうか。 「なによ。嬉しくないの?」 「そうじゃなくてだな……」 そう。 一番肝心なのは―― 「っお前は男だろーがーーーーー!!!!!!」 こいつの趣味が女装ということだ。      
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