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「えっと…渋谷有利…原宿…ふぅりっと…やった!!これで今日の仕事終わりだ!!」
解放感いっぱいに伸びをするとあちこちからポキポキと鳴る音がした。
見事な音立ててなるもんだから、骨が折れたかと思われそうだけど、実際は心地良く鈍い痛みを感じるだけで、眠気も覚める。
「お疲れ様です。陛下。」
「陛下って呼ぶなよ!名付け親。」
相変わらず、女性なら見惚れる様な、爽やかな笑顔を向けて、ウェラー卿コンラート(おれはコンラッドと呼んでるけど。)は「そうでした、ユーリ」と、さらににっこり笑う。
てか、このやりとりも何十回もしているが、彼は「つい癖で…」と、未だにおれの事を「陛下」と呼ぼうとする。
初めはあまり馴れ合いたく無いのかと不安にも思ったが、たんに、このやり取りを気に入ってるんだと、気が付いたから、付き合って、おれも毎十回と訂正する。
…多分、おれも気に入ってるんだと思う……
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