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「あ、あなた、男?」
「見て分からないのか?」
どうやら自覚していないらしい。
「わ、分からないから聞いたの」
「それもそうか」
と彼はそう呟き納得している。
私は気を取り直し、入れない理由を調べることにした。
門が開いてないのだろうか、と思い私は彼の横を通り、門の目の前に来ると門に手に掛け押した。
門は何事もなく普通に開いた。
「なんだ、開いてるじゃない
何で入れなかったの?」
これ以外で理由は見当たらない。
「どうやら俺は門を引いてしまったようだ」
「へ~
どうして引いたなら、押してみるてゆうことが思いつかなかったんだろうね?」
私はつい首を傾げてしまった。
すると彼は難しい顔をしてしまった。
知らないと言った感じだ。
「礼を言う」
そう言って、彼は先に行ってしまった。
私は彼をどこか抜けているなぁと思った。
常識に乏しい、に置き換えてもいいだろう、そんな感じだった。
「私も行こう」
そんなことを考えて突っ立っているのもなんだし、私は教室に向かって歩き出した。
そういえば、彼はすごくきれいな顔立ちをしていた。
私は容姿には少し自信があった。
だけど、あのきれいな顔立ちを思い出すと、私、男に負けたかもと思ってしまった。
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