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一瞬にして景色が変わる。
先ほどいたロビーから一変して全体が黒一色の直線の通路が目に入る。
そして数メートル先は壁になっている。
俺は無言で通路を渡り、壁で立ち止まった。
左右に道があり、両方とも扉がある。
この通路はT型に出来てるのだ。
だが俺はどちらも行かず目の前の壁を見て、壁に向かって進んだ。
すると壁は当たらず通り抜ける。
この壁は魔法でできた幻影の壁だったのだ。
通り抜けると、前に一つ扉がある。
俺はノックもせず扉を開けた。
開けると俺を呼んだ張本人、ギルドマスターが机で寝ていた。
「……エアショット」
俺は何も言わず空気の塊をギルドマスターの頭に当てた。
「ぐへっ!?」
ギルドマスターは頭に空気の塊をくらい、額が机におもっきり当たった。
「起きたか?」
「も、もちろんさ!」
何故かビシッと親指を立てた。
だが相当痛かったのだろう、額をさすっている。
「それで呼び出した理由はなんだ?」
「そうだったね
え~と…」
「忘れたとは言わせないぞ」
軽く怒りを込めて魔力を練り上げる。
そして人差し指に魔力を込めてビー玉ぐらいの魔力の塊を作る。
だが先ほどの魔法〔エアショット〕より威力は二倍ほど強い。
「ま、ままま待ってくれ、今思い出したから」
「そうか新しい任務か?」
「うむ、任務だ!」
そう言ってまた親指を立てる。
「内容は?」
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