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ある日、卵から天使でも悪魔でもない者が産まれてきました。
その者は、天使の翼を左側に、悪魔の翼を右側に持っていました。
その上、矢のように先のとがったしっぽを持っていました。
その者は、蛇を連想させる真紅の赤い瞳でした。神様は彼を『ビーリアル』と名付けました。
彼の翼は死を招く力を宿していました。
彼の天使の翼には、触れた者の望む安らかな死を、悪魔の翼には、触れた者に苦痛を伴う悲惨な死を与える力です。
他の天使や悪魔は彼に近付くことはなく、神様でさえ、死を司る彼を避けていました。
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