784人が本棚に入れています
本棚に追加
「へ、へいらっしゃい! ご主人様!」
店に入るなり、新人ぽいウェイトレスから謎の挨拶をぶつけられた。
ここはいつから、こんな粋なメイドカフェになったんだろう。
「あっ! 失礼しました! ごめんなさい、混ざっちゃってごめんなさい! 何名様ですかっ!?」
俺の思考が終わらない間に、怒涛の如く謝罪してくるウェイトレスちゃん。
何がどう混ざってああなったのか分からないが、このテンパり具合、恐らく新人なのだろう。
だが、とりあえずめっさ可愛い……。
よし、ここはかっこ良く決めて、俺を見つめる美少女達のハートを鷲掴みにするとしよう。
「イケメン一名、天使二名。禁煙席。ハイオク満タンで」
……決まった。
この、連れを持ち上げつつもウィットに富んだジョークをまじえ、なおかつ自信に満ちたスマートな応対。
これでキャティ達もイチコロ……
「なんやハイオクって。意味わからんわ!」
「ふぇぇっ……! 私はともかく、キャティさんは天使じゃないですよおっ」
あるぇー?
もしかして外した?
てか、キィナちゃんは何を言ってるんだ?
案外ナルシスト?
「は、はい! 店長、ハイオク満タンで!! ……え、無い? 申し訳ありません、お客様っ!」
「ちょっ、ネタをネタと(ry)」
ウェイトレスちゃんはウェイトレスちゃんで、ジョークが通じないし……。
駄目だ。わけが分からなくなった。
とりあえず席につくまでは大人しくしていよう……。
最初のコメントを投稿しよう!