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雨の降る中、区役所通りを歩きながら、日明は今朝の亜美とのことを考えていた。
そして、美紀のことも…。
『いったいどうすればいいんだろう…亜美はどうするつもりなんだろう…美紀が知ったらどうなるだろう…』
他人から見たら贅沢な悩みかもしれない。
しかし姉妹で、同じ店で…良い訳ないとは思っていた。
せめてもの救いは亜美の方は美紀と付き合ってるのを知っているということだった。
『綺麗な嘘と汚れた(けがれた)真実』
ふと日明の頭の中にその言葉が巡った。
水商売を何も知らず入店してまもない時に代表の日吉(ひよし)から聞かされた言葉だ。
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