ΠΡΕДУΠΡΕЖДΕΗИΕ

01

　　　　　　　 　ﾀｶ
NCR.044型、通称「ﾌｧﾙｺﾝ」

「レイヴン」の上位モデルであるが、その大きさはﾚｲｳﾞﾝの数十倍。偵察主体のﾚｲｳﾞﾝとは違い、実弾装備の実戦型である。主に戦地に先行し、本隊が到着するまでの間敵に対して空爆や一斉掃射を行う目的で開発された。

「おいおい…こんな街中で“そんなもん”ぶっ放すつもりじゃないだろうな……？」

まるでお気に入りのオモチャをオモチャ箱から取り出す子どものように、落ち着いた様子で倉庫から物騒なモノを持ち出してきたジャギをリヴがたしなめる。

「それは……ＶＲＥ社製のガトリングガン…！？」業務用アンドロイドとして開発されたファズには、商品リストが全てインプットされている。

「そうだよ。」
涼しげな顔で言う少年が怖い。

「しかしその型は激戦区にしか導入されないものでは…！？」

「…その激戦区に居たって言ったら……分かるかい？」

「……！？」

「おいどうする！出口はここだけなんだろ！？」リヴが叫んでいる。

「リヴ、これを持っていて。違う場所から脱出する」

「持てったってお前、こんなもん…！」「蜂の巣にされるよりマシだろ？」

「……」その迫力に、リヴは押し黙る。

「……こっちだ」