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「くそっ!入口の防弾ガラス以外は普通のガラスかよ!けちりやがって!」
天井の近くの採光用の窓ガラスが銃弾を貫通させていた。
「走れ!」
ジャギが叫ぶ。
しかしファズは動かなかった。
――否、動けずにいた。
「…すみません…足を…」
ファズの左足首が撃ち抜かれ、破損した部分からは透明の人工血液がどくどくと流れ出ている。
「痛みは!?」
「ありません…私のスペックに感覚プログラムは…「そんなことはいい!痛みがないなら、今は無理してでも走るんだ!後で修理はいくらでもしてやる!リヴ!ここから脱出する!敵が見えたら撃ちまくれ!」
「言われなくてもな!」
「よし!みんな死ぬなよ!」
何故か楽しそうに端末をいじるジャギ、その肩に掴まるファズ、銃の引き金に指をかけるリヴ。
「よし…ドアロック解除…」
軽い電子音の後、防弾ガラスがゆっくりと動き始める。
「うおらぁっ!ぶっ潰してやるクソ鳥どもがああっ!」
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