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立っていたのは十代前半位の少年。眼鏡をかけ、だぼだぼの服に身を包んだ姿は一見すると一昔前に流行った“ニート”とかいう言葉を連想させそうだ。
しかしかなりの美形。
その肌は太陽を知らないかのように白かった。
「ほら、連れて来てやったぞ」
「ああ、ありがとう」
少年は、黒いTシャツにジーパンというラフな格好で応える。
「あなたは…?」
「ボクはジャギ。初めまして、タイプ-愛花」
にっこりと微笑む少年だが、その笑顔がどこか恐い。
「ジャギ様…ですか。先程からの会話から推測すると、リヴ様が私をここへ連れてきたのはあなたの命だったように感じられましたが」
「流石は“最新型”だ。いやそれだけじゃないんだ。ボクは君が生産されてからずっと、君を見ていたんだよ」
「…?」
「まぁ、中に入りなよ」
「はい」
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