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それからは、前と同じ生活。
慶太は笑顔で、私は無表情。
端から見たら、変わらぬ二人。
でも、全然違う。
毎日、苦しくてしょうがない。
この胸の痛みが、私を憂鬱にさせる。
慶太を見ると、あの夏の日を思い出してさらに苦しくなる。
慶太はどうだろう?
でも、それを聞くことは無かった。
いつしか意識して避けるようになり、そのまま卒業を迎えた。
特に感慨深いものもなく、淡々と終わった。
慶太がどこの大学に行ったかは知らなかったけど、地元に残る事は知っていた。
ただ、それだけ。
互いを気遣うような上辺だけの会話をして、私達は卒業した。
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