小さな一歩

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「ナツほんとに恋する乙女になっちゃったね」 奈々が嬉しそうに私の顔を見てにやけて言う。 「で、結局ナツの王子様はどれなのさぁー?」 翠も私の肩に肘をおき、興味深々に聞いてきた。私は野球のベンチの前でストレッチをしている彼を指さした。 「あそこでストレッチしている人…」 三人の視線が一気に同じほうにむかれた。 咲「右?左?」 ナツ「あの右でちょうど今伸びしてるほう。」 奈々「へー!背が高そうだねーいい感じじゃん。まぁー亮には負けるけどねぇー」 翠「うん!爽やか系だね。いかにもスポーツマンって感じ」 咲「大人っぽくみえるけど同い年なのかなぁ?」 ナツ「全然わかんない…」 (そう…まだ名前さえ知らないんだもんなっ…)
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