死神

2/2
前へ
/33ページ
次へ
そっと目を開けると 『あれ?』 さっきの服じゃない… 赤と言うか…紅?って言うのかな? 血みたいな色のエプロンドレスになってる なんで服変わってんのかな? 服をペタペタ触って居ると -プシュー- 『ん?』 前を見ると さっきの男達が原型を留めてない程 ボロボロになっていた 床は血の海… 1人からは血が噴水みたいに 勢い良く出て血の雨が降る 『綺麗…』 血の海も雨も…とても綺麗… 男達の死体は醜いけどね 「アリス…」 白頭の子が話かけて来た 『貴方は何故、私の名前を知ってるの?』 「それはアリス…君が僕等を 呼んだからだよ」 私が呼んだ? でも私、この人達知らない… 「アリス…僕の名前は白兎 こっちはチェシャ猫」 『そう…』 なんだか…何て返せば 良いのか分からない… 「「アリス…願いの代償は」」 『え?』 願いの…代償…? 『意味が分からない…』 「アリス…君は本当は死ぬ運命だった--」 「だけど、アリスが望み扉を開いた」 私が望み扉を開いた?私が? 「「生きたいと」」 『あ…』 《神なんて要らない》 《誰でも良いから…助けて!!》 生きる事を諦めた筈だった だけどいざ死にそうになると 生きたいと願った… 生きる為に…闇の扉を開いた… 《涙が示す先は…》 『代償は何?』 魂でも抜かれる? 結局死んじゃう? 兎「アリス…君の代償は これからずっと僕等と ある仕事をしてもらうよ」 『え?そんな事で良いの?』 なんか呆気ない代償だな… 『んで…仕事はどんな仕事?』 猫「早速、行くかい?」 仕事を覚えるには早い方がいいよね… 『うん!!』 兎「じゃあアリス…これを…」 そう言って兎が取り出しのは 大きな鎌 『か…鎌…?』 猫「そう鎌だよ」 鎌で何をする訳なの… 鎌を受け取ってみると以外と軽い 兎「仕事ってのはね、 例えばアリスみたいに 憎しみを強く感じた気持ちに応じて その人の願いを叶えに行くんだよ」 『願い…』 兎「アリスは生きたいと願っただろう?」 確かに強く願った 猫「そして憎しみを強く感じた」 『…………』 兎「分かったかい?」 『何となくわ…』 分かったようで分からない 頭はもう理解しているけど 心が理解しがたい感じ… 兎「とりあえず行こうか」 『うん』 私達は闇を歩いた
/33ページ

最初のコメントを投稿しよう!

132人が本棚に入れています
本棚に追加