『EggWorld』

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『EggWorld』

優しく揺れる小さなタマゴ 僕を護る硬い殻 右も左も上も下も クリーム色に染まる世界 腕も足も折り曲げた 窮屈すぎる小さな空間 どんなに出ようともがいても 容易な事では出られない あがく事は生の苦しみ 産まれる事は死への道筋     なら…     このまま此処で 護られ縛られたゆたって 死んだように生きるのも 悪くはないと思うんだ     だってもとより 『僕 は 生 き て る』   『僕 は 死 ん で る』 から         ――――――   きっと世界なんてタマゴの延長ではないかとふと思ってみる… 自分で動く事は大変で…でもなにかしら動かないと生きてはいけないよぬ…。 動かない事が死を意味するなら…僕はこのまま死にたいと切に願ってしまったの   生きたまま、死にたい…  産まれる前に戻りたい…  
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