俺と一緒に歌いませんか?  〈3〉

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トントン。 「失礼しま~す。『chaos』さん、間も無く本番です。スタジオに入ってください。」 無駄に強い圧迫感のある空気を打ち払ったのは、楽屋に入ってきた番組スタッフだった。 『chaos』の三人は、ほおぉっと息を吐いた。 なんか……た、助かったあぁ。 微妙な空気を感じ取ったのか、笑顔を張り付かせたスタッフの顔が若干引きつった。 「あら、もうそんな時間?」 今までの圧迫感は……と思うほど、ケロッとしている魔王。 こほん。 京子おばさんは、似合わない古びた腕時計を見ながら雄叫びを上げた。 「よっしゃあぁぁ!! いくわよ、野郎共!!」 熱く拳を握ってガッツポーズをキメた。 「「「…………はい。」」」 恥ずかしいからやめてくれ~っ!! いくら気合い入ってるからって、キャラ崩れてんぞ。 「はい。行きましょう、社長。」 嬉しそうににっこりと微笑む晋也さん。 相変わらず謎な人だな………………でも、受け入れてんだからカッコいいよなっ!!  
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