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(玄関の鍵は確かに全部閉めた!何より玄関から直で部屋に来たオレより先に部屋の中に待機して出迎えるコイツって何?!可能なの?
ハッ そうかっ…そうかもとは薄々考えてはいたが、やっぱそうなのか?!)
オレは、対峙している一見ドコから見ても無害な超絶美少女を一度見てから青冷める
(そう、コイツはメイドの皮を被った化け物!又は変態!? ‥‥‥変態はまぁ確証持って言えるよな、最初から解ってたよ。本能で)
などと思考を悩ませていると、メイドがオレの苦悩を知ってか知らずか可愛らしい口を開いた
「ご主人様、お部屋の窓の鍵が開いていましたよ。無用心ですので、今後はくれぐれも戸締まりをご確認下さい」
「へ?‥‥‥。 …鍵……?」
一瞬、彼女に注意された事を把握できず、ノロノロとした動作で部屋に一つしかない出窓に視線を流す
片方の窓が全開だった
「あ、ごめんなさい……わざわざどうも」
嗜められて反射的に釣られて頭を下げるオレ‥‥‥‥
(……って、何注意受けて素直に謝ってんだよっオイ!
ここ二階だろッ?つーか、そっから入ったの?!おかしくねっ?)
侵入したことが?…いや、そこじゃなくて……いやいやソレも充分ツッコミ満載だが、今回はそこじゃなくて
一人、自問自答しながら更にもっと青冷めていくオレ
イヤだ、考えたくない
(ココは二階なんだから、当然梯子を使わなきゃ登って来れねぇよな?でもこの短時間でそもそも上って来られる訳がない!)
怖ッ! コイツ、マジで怖!!やっぱ人間じゃないのか?!
「ご主人様」
不意にメイドはオレに声を掛けた
「はひっ」
裏返った声で返事するオレ自身が情けない。
オレだって人間だ。得体の知れなければ怖い
見つめてくるメイドの表情は先程とは打って変わってしおらしく、不安そうな目を向けている
「?……な、何?」
その視線は更にオレを動揺させた
「……憶えて…いらっしゃらないの、ですか?」
「はい?」
何を?
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