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「はぁ ハァ ハァ ‥‥‥」
あるのは恐怖。
それ以上のものなんて無かった
ガクガク震えるオレ、自分が案外反射神経が良かったことを知る。この時のオレはそんな事を実感している暇などなかったけど
しゃがんだオレの頭上ギリギリにハンマーが背後のドアにめり込んでいる
(ぜっ、絶対当たったら即死っ!ショックどころか、あの世へレッツらGo?!)
「‥‥‥ご主人様ったら……」
さも、聞き分けのない子供に対するような目で見下ろすな!
でも、そんなツッコミに気を回してられなかった。今のオレがした事は憤慨するより、逃げる事だったから
とにかく命が惜しかったんだ
めり込んだハンマーを軽々引っ込抜くメイドの隙をつく
抜かしたと思った腰を叱咤して素早く立ち上がり、半壊したドアを開けて部屋から逃亡した
ダッシュだ、ダッシュ!!
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