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「ご主人様のご両親とは面識ございません」
「‥‥‥じゃ、じゃあ何なのさ?突然現れて、何の用なんだ?!」
「だから貴方を守る為に… 」
「はい!ちょっとストップ」
それは何度も聞いたし、何度もリピートされても困るので、ソッコー遮った
オレは全力で考えを巡らす。普段だってこんなに考えたことないぞ、オレ
メイドは俺に言われた通りに黙って次の言葉を待っている。メイドと言うだけあって忠実だった
暫くして、ようやく考えがまとまったオレは顔を上げてメイドの肩に手を置いた
「(よし!コレでいこう!!)えー…と、‥‥‥取り敢えず一度玄関の外に出てくれる?冷静に話し合おう」
オレは極めて冷静を装って告げた。するとメイドもオレの表情に緩みが見えたとでも思ったのか、パアァァと目を輝かせ大きく頷いた
「はい!私は極めて冷静ですが、ご主人様の御言葉のままに」
ははは、オレはパニックし過ぎで冷静さを取り戻したよ…
その笑顔がまた、眩しいやら可愛いやら綺麗やら……ってソレはちょっと置いといて。
疑いもせず言われるままに、素直にオレに従ったメイドはオレ自ら開けた玄関のドアから一歩外に出ていって…
「よっしゃー!!」
オレは勝った!と、ガッツポーズを後回しに、マッハでドアを勢い良く閉めると同時にチェーンを掛け鍵を締めた
この間、5秒とかかってはいまい。我ながら見事な早業だったと感心する
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