6.施設にて

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 とてもぎくしゃくしながら蓮が作った炭に近いウィンナーを―――もちろん一生懸命作ったものなので美味しい……とは言い難いものでお腹を満たして一緒に家を出た。  蓮は会社へ、雪弥は―――施設へ向かう。  晩御飯の余らせたおかずをタッパに詰めて、妹と弟が待つ場所へ向かった。 「雪ねぇっ!!」  一日離れたていただけなのにやはり、此処が自分の家なのだと実感させられる。  汚れた服は昨日のままで、いつものように御飯を少量しか与えられていないのだろう。  鞄に入れたおかずとおにぎりを仲間の5人に平等に食べさせた。 「美味しい?」 「うんっ! こんなにうめー御飯、久しぶりだもんっ」  雪弥に一番歳の近い中学3年生の雅治(まさはる)はおにぎりにがっつきながらも半分以上を年下の本当の妹の雅子(まさこ)に譲る。 「ありがと、にーちゃん」 「ばっか! 遠慮なんかすんじゃねぇよ!」  照れ隠しで叫ぶ雅治はミニ版蓮のようだ。
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