6.施設にて

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「その前に……」  視線を変えた蓮は少し怒った表情を自分へ向ける。 「雪弥を学校へ送り届けます。僕達について来ようだなんて甘い考えは許しません」  どうやら心を見透かされていたようだ。 「でも……」 「学生の本分は学業! 頭の悪い子は将来必ず苦労しますよ?」  自分がちょーっと頭が良いからって酷い言い草だ。  確かに頭は良くないが、そんなに悪くもない。 「……分かった」 「それで宜しい。帰りは迎えに行きますから、頑張って勉学に励んで下さい」  蓮は雅治の肩に置いていた手を自分の頭へと移した。  自分は蓮のこうゆう所にかなり弱い……。  結局、自分はお払い箱となり学校へ、蓮は雅治を連れて会社へと行った。  
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