7.定期考察会にて

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「長谷川君も懲りませんね……」 「これは不可抗力っすよ……。ずっと、そう呼んでたんっすから……」  脇腹を抱える長谷川は不憫である……。 「ずっと苗字だっただろうがっ! 嘘も大概にしやがれっ!」 「違っ! 影で……」 「きしょい事言うなっ! バレンタインにロッカーにメッセージ付きで入ってたチョコレート……まさか……」 「……手作りっす」  二発目は音で表せられないほどの攻撃だった。 「馬鹿野郎っ!」  そこまで切れる理由が礼美に無い訳ではない……。礼美の気持ちも分かる。  礼美はさっぱりした性格が災いして多くの社員から花束やら、高級バックやらを贈られていた。  とりあえず、それは長谷川と結婚する前の話。  礼美は自分より弱い男が嫌いで、しかも、告白の返事が変わっていた。 「貴方、あたしより長生き出来ますか?」  礼美は殺しても死なないくらいに強い。一種、細菌みたいな……。  だから、当然、男は皆引き下がった。  ところが、長谷川だけは諦める、と言う言葉を知らなかったらしいのだ。  
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