7.定期考察会にて

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「遠慮はいりません。好きなだけ食べて下さいね?」 「でもっ……」  雅治はどうにも居心地悪そうにしていた。 「今日の御礼です。それに、子供は遠慮なんてしなくても良いんですよ? 素直に受け取るだけで良いんです」  蓮は半ば強引に雅治の口へイクラを入れた。  雅治はもぐもぐして飲み込むと涙目になっていた。 「おいしい……」 「それは良かったです」 「うん……」  あの劣悪な施設には多分、こんな物は出ないのだろう。  雪弥が残り物を差し入れしていたくらいなのだから。 「さて……。僕はちょっと失礼しますよ。礼美、羽目を外さないように」 「蓮は食わねーの? じゃぁ、くれ」  既に7割をお腹に納めた礼美は人の物まで狙っていた……。 「良いですけど……雅治君のは取らないように」  蓮は礼美に釘を刺した。そうでないと礼美は雅治の分まで奪いそうだった。 「俺が見てるっす。安心して下さい」 「それでは……。5分くらいで戻ります」  その場はまともな長谷川に任せる事にした。  多分……多分だが大丈夫だろう。  部屋を出て蓮が向かったのは準備中の台所である。  
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