7.定期考察会にて

19/21
前へ
/393ページ
次へ
「あのですね、僕、昨日結婚しました」 「…………えっ!?」  こうゆう反応を見るのは案外楽しい。 「可愛い子に出会いまして……」 「へぇ……。幾つなんですか?」 「18歳」 「じゅうはちさい?!」  全部平仮名に変換してしまうほどに真琴の驚きは大きかったようだ。  礼美のように笑いはせずに純粋に驚いていた。 「わっかい! と言うより犯罪っ!」  ……真面目な顔して言う事は礼美並に酷い。  確かに犯罪かもしれないが、それを口に出さないでいて欲しかった。 「でも、結婚しようだなんて……よく、そう思いましたね? だって18歳って……女子高生ですよね?」 「女子高生ですよ……。セーラー服着ている現役生ですから。でも……どうしようもなく“好き”なんですよねぇ……。初めて、あんな……言い表せないくらいに素敵な女(ひと)に出会いました……」  その姿を思い出すだけで僅かに鼓動が速まる。  柔らかい微笑みが自分に魔法を掛けた。
/393ページ

最初のコメントを投稿しよう!

23482人が本棚に入れています
本棚に追加