一振りの重み

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I爺さんは快く話を聞かせてくれました。遠い空を見上げ、右手に握り拳をしながら…  第二次大戦当時、I爺さんは知覧特攻隊基地にいました。I爺さんの仕事は攻撃機の整備と攻撃隊の出撃時の旗振り係でした。足が悪いため兵隊にはなれなかったためです! 戦況が悪化するにつれ、特攻基地となった知覧に配備される戦闘機はとても飛べるよう な状態ではなっかったそうです! 車輪が出なかったり、プロペラが廻らなかったり、壁が剥がれてたり、翼が取れてたり、破損していたり、穴が開いてたり… 上司からの命令は、そのような状態の戦闘機を「何とか飛べるようにしろ!」とのことでした。ただでさえ、鍋やヤカン、自転車で鉛の弾を作っていた時代です! 戦闘機を修理するには困難を極めたそうです! そしてようやく飛べるようにした戦闘機に乗り込むのは… 特攻隊員たち。
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