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ヒュッ!
突如、空を切り裂く乾いた音がする。
「ああっ!」
矢が飛んできたのだ。
その矢はルイーズ姉さんのお腹に深々と突き刺さってしまった。
ルイーズは断末魔を上げると、ぐったりしてしまった。
「うう~~!」
苛立つ。
この役立たずめ。
なんでこんなに使えないのよ…!
頭にだんだんとムカムカとした物が積もってくる。
気がつけば、鞭を取り出してぐったりとしたルイーズ姉さんをひっぱたいていた。
ビシィッ!バシィッ!
皮膚が荒々しく叩きつけられる音と共にルイーズ姉さんが痛々しい声を上げる。
でも、起き上がってはくれない。
ヒュッ!
痛っ!?
突如走った激痛に私は鞭を落としてしまう。
「あ…ああ…」
ついに、最後の砦のこの私が攻撃されてしまったのだ。
ヒュッ!
その音を聞いた時には、私は地面に倒れていた。
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