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「さて……順を追って説明するぞ。まず俺がここにいる理由はな……」
俺は息をのんだ。
なぜ前線を離れてここにいるのか、それが分かる!
そう思うと体が固まっていく気がした。
「なんのことはない、ただの現役引退さ。人間歳にはかなわんもんだ」
理由を聞いたからか、本人の言動が軽かったからか、体から力が抜ける。
と同時に、テーブルの下の見えない場所で拳を作る。
アーノルドとの賭けに勝った。
ただそれだけの拳。
そうしている間にも話しは進む。
「まあ、だから今までの経験をいかして、指揮官を務める事になったわけだ。どうやら上は、俺を楽にさせてくれそうにないらしい」
リンドバーグは、やれやれといった感じで鼻息を漏らす。
「それは……今回俺達を呼び出した事になにか関係があるんですか?」
おお!切り出しやがったよコイツ。
言ったのはアーノルドだ。
リンドバーグは、鋭いな、と返事を返し、言葉を続けた。
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