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夜が明けて、朝になった。
昨日、夕飯を食べている最中に、いつ会いに行くのかを話し合った結果、『早いほうがいいだろう』という意見で一致した。
幸い出撃部隊は、再集合まで特に業務はない。
つまり、言うところの3連休だ。
部屋の壁に掛かっている時計に目を向ける。
時刻は、ちょうど9時をさしている。
「おっと、ちょっと遅れちまうな。早くいかねぇと怒られちまう」
特に軍務をこなす用事もないので私服だ。
ここしばらく着ていなかったから、押し入れの匂いが抜けきらないのが少し気になるところか。
朝食を軽く平らげた後、上着を手に部屋を飛び出した。
今の季節は冬だ。
一歩外に飛び出すと、肌を刺す冷たい風が吹いている。
「おぉ~さむさむ」
上着を羽織り、リオフリンツ中央広場を目指す。
大きなぼたん雪が、鉛色の空からゆらりゆらりと舞い落ちてくる。
街道には除雪の為に、食塩水がまかれている。
歩道もまた然りである。
これによって走って転ぶなんて事はないはずだ。
俺は走った、途中腕時計を見る。
時間は、9時半だ。
少し遅れるがまぁいいだろう。
俺は、先を急いだ。
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