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「うっひょー相変わらず容赦のない」
飛び越える瞬間、瞬きをする僅かな時間の間に真下を見てみると、切り口の金属は融け燃えている。
その直後、真下から発砲音が連続して聞こえてくる。
刹那、ソレは人のうめき声に変わった。
戦闘を行ったというのに、相方は相変わらずペースは崩さず同時だ。
その時、俺は視界の端に、列車の連結部分から人が数人屋根に登って来るのが見えた。
「へへっ。まぁってました!」
俺は、背中に下げている刃渡り90㎝ほどの、両刃の長剣を引き抜く。
それと同時に、相手のトリガーにかかった指に力がこもる。
撃鉄が銃弾の尻を激しく叩き、爆発音と共に急かれるように高速で打ち出される。
「悪いけど、遅れはとれないのよねっと!」
俺は剣を縦横無尽に振るい、飛んでくる銃弾を弾きながらそのまま前進。
1人は首を、1人は腹を、接近されると無力な彼らはほとんど無抵抗のまま切り捨てられていく。
辺りは血飛沫に覆われ、口周りに付いた血を舐めると鉄の味がした。
へっ、ざっとこんなもんよ。
俺は抜刀状態のまま眼前を見据え、再び駆け出した。
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