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ひとつのベッドで一緒に寝ている彼はまだ、起きる気配がない。
麻梨子に背中を向けたままだ。
枕が少しずれている。
麻梨子はフフッと微笑んだ。
かわいい寝顔……。
ちょっと無防備すぎやしない?
ふりそそぐ朝陽に、髪の毛がキラキラ輝いている。
そっとその髪に触れてみた。
いつもは整髪料を使用しているから分からなかったが、意外と柔らかい。
サラサラと、指の間を抜けていく。
その指を、そのままツツッと背中に送ってみる。
「……う、ん……」
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