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きっとあなたは、戦場でも泣いていたんでしょうね。
どんな人でも、傷付けることを嫌っていたから……。
誰かを傷付けることで、自分自身が傷付いてしまう人だから……。
震えながら、泣いて引き金を握っていたのでしょうね。
どこまでも優しいあなたは、……もういない。
神様……、どうして彼だけが、苦しまなくちゃいけないの?
彼だけが、愛を与えられなかったの?
あなたが空に行ったと知ってすぐに、私は後を追ったわ。
でも、仕方ないよね……、戦争だったから。
空から火の玉が降ってくるんだもの。
でも、私が逃げなかったのは、あなたの側に行きたかったからなの……。
どんな姿に生まれ変わっても、私はきっとすぐにあなたを見付けるわ。
あなたが私の元に帰ってきたら、……また愛してあげるわ。
また、あなたの側にいてあげる。
だから、あなたも私を見付けて……。
私を忘れないで……。
私を憶えていて……。
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