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刹那に感じたこの瞬間が
本当に大切な時間で
あっという間に溶けてしまったけど
一つ残らず僕の核に染み込んだ
呼吸が乱れるくらいに笑って
苦しくなるくらいにドキドキさせて
逃げたがる君を無理やり連れて
君の手放した思い出を捕まえに行った
4年が経ち
君と思い出の場所で
昔と同じことをして
たいしてすることもなかったけど
それでも心が躍動した
思い出の横に君がいて
君の横にまた思い出を作って
それが何より幸せで
代わりの人がいないくらいに
僕は君を必要とした
隠したままの心を裸にして
大切なものをはんぶんこして
そうやって僕ら大人になった
色褪せないままで
消えないままで
フラットな時間に衝撃を与えて
明日が見えないくらい狂わせて
結婚して
子供ができて
両手に愛を持って
他のものが持てなくなって
子供を抱き締めた分
思い出が遠い思い出になって
子供の頃に見えてたものが見えなくなって
それでも心臓は動き続けて
息が続く限り
今まで会ったたくさんの人と
同じ空気を吸って
誰かの思い出の色になりたい
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