黄色のリュックサック!(樹海編 1-2話完)

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我々は、早速そのリュックサックがあるところまで、向かった。 足元は、腐食した木やコケなどで かなり悪い。 A『この木の根元…』 其処にはかなりの年代物の楠があり、確かに根元には黄色の女性物のリュックサックが、隠す様な形で置いてあった。 私は、しゃがむとリュックサックに手をかけ、引き出した! 『えっ!』 一瞬、声にならない様な声をあげた… A『どうした?』 私『いや、何でもない!』 一瞬、私の手に真っ白な手が重なった様に見えたのだ… 多分、錯覚だろうと思い リュックサックの中身を覗き込んだ… 私『なんか入ってるぞ!』 A『何が?』 私が中から、封筒と空の薬ケースを取り出した。 私は確認の為、薬の内容物の書いた紙を見ていた・・・ 色が変色し紙もボロボロだ。 何とか、読める場所を探して読むと、睡眠薬らしい… A『ウワァッ~!』 Aが不意に、びっくりして落とした封筒を見て、目が釘付けになった… 封筒の中には、女性の髪の毛が入っていた… 多分本物だ・・・ 昔の武士のちょんまげを、切る時の様に綺麗に束ね和紙に繰るんでいた。 しかし、気になるのは・・・・ その束ねた和紙の中に、錆び付いたカミソリが入っていた事だ。とりあえず、遺品かも知れない為、周辺を探して見た 周囲は、そろそろ日が落ち初め暗くなりつつある・・・・ 下を、見回している私の袖をAが、引っ張る… 何度も、何度も! 私『何!早くしないと暗く…』 立ち上がって、振り向いた目線の先には… 楠の根元から、人の顔らしいものがこっちを見ていた。
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