開口

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またしても気まずい雰囲気が二人の間に流れる。 エデン『あのっ!』 声が裏返ってしまった。 エデン『ゴ、ゴホン!あの~。』 少女『は、はい!』 少女はパッと顔を上げエデンの方を見る。 エデン『あの、俺は今から麓の村まで下りるから。じゃあ、この辺で。』 エデンはそういうとその場から立ち去ろうとした。 すると、少女は急に表情を曇らせた。 そして、エデンに向かって言った。 少女『お願いがあるんですけど…。』 その言葉にエデンは足を止めた。 少女『えと、麓の村まで行くんですよね?実は、連れの者とはぐれてしまって…。一緒に付いていってもいいですか?』 エデン『え?あ、あぁ、別に構わないよ。』 少女『ありがとうございます。』 そう言うと少女はエデンの側に駆け寄って来た。 二人は麓に向かって歩き出した。
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